アンケート調査の結果、ISO維持管理の最大は悩みは文書管理です。日常の承認督促、配布管理、承認漏れなど、ISO事務局泣かせとなっています。それぞれの手間は、改訂作業に起因するものですから、基本的に改訂原因となるものを取り除くことで文書管理の工数を減らすことができます。
1)文書の階層及び種類の削減
マニュアル、規定、手順書、様式をマネジメント文書と定義されている企業が多いのですが、文書の階層や種類が多いと管理の手間はそれだけ多くなり、また、文書間の不整合も発生しやすくなります。規定などはマニュアルに一体化させるこができないか検討してみましょう。
2)文書の統合
また、文書の統合も有効的です。例えば、環境マネジメントプログラムには、スケジュールが記載されていることが多いですから、年間教育訓練計画、年間内部監査計画、マネジメントレビュー会議の日程などを計画文書をまとめてしまうと管理点数が減ります。文書管理の手間も省けることはもちろんのこと、マネジメントシステムの管理も楽になります。
3)改訂原因の削減
文書の改訂原因そのものを無くすことができないか検討しましょう。例えば、組織変更の際は、膨大な改訂作業となるケースが目立ちます。環境マニュアルそのものから組織表を削除したり、「部長は〜する」と決められている場合、「部課長」や「管理職」はと幅を持たせることにより、組織変更や人事異動による改訂箇所と回数を減らすことができます。
※電子化導入のコツ
これまで、グループウェアなどを導入したにもかかわらず、運用されない電子化失敗の事例を留意して、電子化導入のコツを箇条書きにまとめました。
1.電子化の前に社内の帳票類を整理すること
2.必要のない帳票は無くすこと
3.適用範囲を明確にすること
4.あれもこれもやらないこと
5.できる文書から始めること
6.記録と文書を区別すること
7.電子媒体管理が紙の管理より楽であること
|