「メールを作成するのに時間をかけすぎた是正処置」
- 不適合事項:
メールを作成する時間が長すぎること。
- 不適合の内容確認:
先日、社長から仕事が遅すぎる、時間に対してのアウトプットが少なすぎると怒られた。しかし、何の作業に対して時間を多く費やしているのかが、分からなかった。それを特定するために、コピー3分、メールの返事5分、入金確認5分、宅急便での出荷段取り10分というように自分の事務作業の1つ1つを細かく分け時間を記録した。1週間記録を取り、その結果を見るとメールに対し異様に時間がかかっている事が分かった。私はブラインドタッチができるためメールは早いと思い込んでいた。そこで、なぜ、メール作成に時間がかかるのか、単純なお礼メールで30分かかった事例を分析した。
*メールは商店街の抽選会でエコグッズの協賛をしていただいた企業への御礼であった。
- 不適合の原因の特定:
喜んでもらおうと抽選会の様子をなるべくイメージがわくように書いたので、長い文章になったことが原因かと思ったら、文書の構成、内容、表現、誤字など、何回も書き直していることに時間がかかっていることが真の原因だった。今回のお礼メールに費やした時間内訳は、メール作成に10分、見直しに20分 ⇒合計30分だった。
- 不適合の再発防止を確実にするための処置の必要性の評価:
作業に時間をかければかけるほど、会社に負担がかかる上(赤字になる)
今後も起こりうる不適合なので、是正処置が必要である。
- 必要な処置の決定:
社長に「文章をいきなりだらだら書くのではなく、受け手がほしい情報は何かを明確にして、簡潔に書きなさい」と言われた。
今回の件でメールの受け手が知りたいことは、次の3つである。
1.純粋なお礼(ありがとうございました)
2.抽選会の様子
3.今後、商店街で商品販売に繋がる可能性があるのか
メールの目的を明確にした後、書く項目と順番をじっくり考えれば文書の構成が決まり、簡潔に書くことができる。今回は抽選会の様子を色々と書いたが、「行列が並ぶほど盛況でした。」と書けば十分伝わると言われた。なるほどその通りである。長い文書が親切だとは限らないのである。
□効果
短い文書には次の効果がある。
1.考える時間が短くなる
2.誤字脱字、文書の構成、表現、検査で手直しをしなくて済む
3.メールの受け手に全部読んでもらえる
■必要な処置の実行:
メールを書く目的、必要な項目とその順番を考え、構成が整った状態にしてから書き始める。
■とった処置の結果の記録:
記録はこの是正処置集である。
■是正処置において実施した活動のレビュー:
是正処置後に同じようなお礼メールを作成したら、文書の構成をじっくりと考えるのに5分、文書作成と検査に3分 ⇒合計8分になった。長い文書は作成するにも、検査をするのにも時間がかかるのである。予め構成を立て、短い文書にすることがメールに費やす時間を短くするための是正処置であることがよく分かった。
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